『年寄りは集まって住め』を読みました

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私はおばあちゃんになっても一人暮らしを続けたいと思っていますが、

これからの住まいを考える中で、この本と出会い、参考になったのでご紹介させてください。

『老いの工学研究所』理事長 川口雅裕さんの書かれた、

『年寄りは集まって住め』~幸福長寿の新・方程式~ 

ご参考までに目次を記しておきます↓

第1章 高齢者たちの姿や声に学ぶ

第2章 現代の高齢者はどのような人たちか?

第3章 高齢期の幸福について-健康・お金・親子関係

第4章 高齢者が集まって暮らすことによる価値

終章 幸福な高齢期に向かって

『年寄りは集まって住め』~幸福長寿の新・方程式~ 川口雅裕著

まず、沢山のアンケート結果などから、生の声を載せていただいているので、

おひとりおひとりの人生を想像しながら読むことができ、興味深かったです。

(私は、他の人がどんな事を考え、どんな生活をしているのか、といった情報に惹かれるので)

意外だったのは、

高齢になると幸福感が上昇するという『加齢のパラドクス』について。

これは、幸福感は40代後半で底を打ち、その後上昇していくという、

日本を含め世界の国々で共通にみられる現象だそうです。

希望が持て、少しホッとしました。

また、一般的に 健康寿命は70代前半 ※1と言われていますが、

これは、若い人も含め、任意で選ばれた人に、

「あなたは現在、健康上の問題で日常生活に何か影響がありますか?」

と言う質問を使った統計だそうです。

これでは一時的にケガや病気だった人も含まれてしまいます。

データは誰かの都合に合わせて操作されるということ、

また、悪気なく、誤った情報を拡散させてしまう危険性について、考えさせられました。

そして、結論ともいえる『幸福長寿の方程式』として、

  • 高齢者にとって安全な家に住むこと
  • 周りに人がいる環境に住むこと                                   (幸せそうな人たちが暮らしている環境に身を置くこと)

の重要性が説かれています。

私もこれまでの人生で、『環境がいかに大事か』は実感しています。

前向きな気持ち、幸福感は伝播していくので、

自分自身も『良い環境をつくる一人でありたいな』と思います。

本の後半では、

『人が集まって暮らす』取り組み事例がいくつか紹介されていました。

その中で、著者が数年にわたり調査しているという

中楽坊というシニア向けマンションへの取材内容が印象に残りました。

高齢者住宅は他にもたくさんありますが、

この本にように対談形式で深掘りされていると、

とても理解しやすいですね。

中楽坊についてネットで調べてみたところ、

家族的なあたたかさと、べたべたしない独立性が両方ある暮らし。

という口コミがあり、惹かれてしまいました。

良い部分しか書かれていないかもしれませんが、

ひとりが好きだけど、誰かと話したい時もある

年を取ったら、誰かに見守っていてほしい

というニーズの人にはぴったりだなと思いました。

※1【参考】健康寿命推移(厚生労働省 第16回健康日本21(第二次)推進専門委員会)令和3年12月20日

Microsoft PowerPoint – 20211224【委員会後修正:凡例追加】資料3-1①健康寿命推移(数値入りVer):2019年版.pptx (mhlw.go.jp)

以上です。

厚さ1cmの小さな本ですが、内容が濃く大変勉強になりました。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

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